我が故郷は残念ながら、21年前(阪神大震災)から頭脳流出がとっくに始まってますよ

親愛なる井戸知事さんが、ようやくというか、やっとというか、首都圏への一極集中について、問題視し始めました。これはいいことだと思うのです。問題意識を持つこと。ただ、ヒト・モノ・カネ・情報・雇用の流出は、今を遡ること21年前、阪神大震災がこの街を襲った時から、もうすでに始まっていたのです。残念ながら、気づくのが遅すぎた。ここが故郷がために、とてもつらいのです。

当時、25歳のわたくしは、阪神印刷株式会社のIT担当として、震災をきっかけにして、優秀な人材が首都圏へ流れていくことを、止められなかった悔しさをかみしめていました。まだ若かったので、一体この街で何が起きているのか俯瞰的に分からず、育てた(育ってくれた)3名の東京行きを止めることが出来なかった経験があるのです。

ここはもう既に、人生を諦めた、老人と病人と貧乏人の集積地にすぎません。その予兆は、阪神大震災の時から、既に始まっていたのです。それを、皮膚感覚で分かっていた。中小企業の現場にいて、ヒト・モノ・カネ・情報・雇用が、水が流れるように、ごく自然に首都圏に傾斜していくというか、京阪神の力が、徐々に吸い取られ、弱体化していくような、薄々とした予感は感じていました。ただ、わたくしがまだ若かったので、言葉にできず、なんとなく、東へ東へ、この街を見限っていく、という状態を、直属上司でもないのでその権限もなく、彼らを慰留することができなかったのです。「京阪神も捨てたものじゃないよ」と言えなかった悔しさがあるのです。

たとえば、NHK第一放送ラジオの「全国の天気予報」なるものを聴いてみてください。「北海道・東北・関東甲信越」のほかは「その他西日本」のような扱いなのです。京阪神などと、昔の栄華を威張っていられないのです。なぜなら「十把一絡げにその他西日本」扱いなのです。名古屋も、京都も、大阪も、神戸も、岡山も、広島も、福岡も、名古屋から西は沖縄に至るまですべて「その他西日本」という認識でしかないのです。首都圏にいる彼らの頭の中には。若い世代ほどその傾向があるのです。なにもNHKさんに限ったことじゃないんですけどもね。

社会党の村山政権は、何もしてくれなかった。天皇陛下の方がむしろ、被災者に深く頭を下げておられた。村山富市のほうが、頭が高かった。それを、敏感に察知していたのが、我が愛すべき阪神間の人たちなのです。テレビの録画を見れば明らかに分かるのです。そして、例えば、赤い羽根共同募金は、一切助け合いにならなかった。歳末助け合い運動も、被災地においては機能しなかった。ただただ、高速道路や建築物ばかりが再建していく様を、遠くで指をくわえて見ているしかなかった。まだ25歳だったので。家屋が一部破損の認定をもらっても、それが無意味な紙だと気づいたとき、途方もない無力感に苛まれました。

もういま気づいても、遅いのです。明らかに20年程度は遅すぎた。もう手遅れかも知れません。失われたヒト・モノ・カネ・情報・雇用を直ちに首都圏から奪還し、業界団体を各地方に呼び戻し、この街がこれ以上若い人たちに見限られないように、我々おっさん世代が頑張るべきなんでしょうね、そろそろ。まあ、わたくしは、無能ではなく、無力で、非力なだけなのですけどもね。何を頑張れと言われても、今すぐ、何を、どうすることもできずに。

ネットウイングス 設立準備室 代表 田所憲雄 拝

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