うちの祖父(母方)は、とても珍しい職業をしていました

まだ、東京工業大学が、東京職工学校と呼ばれていた昔、機械工学を学んだ田所末次郎さんという、会ったこともないお爺さんがいました。物故者ですが。で、どんな説明が難しい機械を設計製作していたかというと、ザックリ言うと、石炭を粉炭にする「粉砕機」の一種を作っていました。そんな「粉砕機」にもいろいろな種類があり、その中でも「ボールミル」という種類の粉砕機を設計製作していました。

時代背景として、戦前戦中の粗悪なガソリン、そのままではオクタン価が低くて自動車がまともに動かない。そこで何をするかと言うと、粉炭を粗悪なガソリンに混ぜてオクタン価を上げてやろうという粉炭を作る機械を作っていた、というのです。

ね、見るからに説明がややこしそうでしょ? まあ、形や原理はややこしくても、使うのは簡単で、円筒形状の器に、石炭を入れて、ふたを閉めて、ボールミルをモーターなどの動力で運転します。しばらく待つと、粉炭が出来るので、作業員の方は、粉炭になるまで待って、それを筒から取り出すだけの簡単作業です。祖父の代わりに申し上げますが、これが、戦時中は売れたんです。ところが、戦争が終わって、良質なガソリンが入るようになり、石炭がそんなに使われなくなってくると、粉炭の需要が減りました。それに追い討ちをかけるように、田所末次郎さんは、幣原内閣の新円切り替えに遭って、銀行に預けておいたおカネが預金封鎖に遭い、少ししか出せなくなった上に、円が切り上げられたので、価値がザックリ言うと100分の1になってしまったと。これが、現金で自宅に持って置き、芦屋(武庫郡精道町)の土地でも買っていれば、今頃すごいお金持ちになっていたかも知れませんでしたが、そうもいかなかった。まあ、早逝しましたけどね。

ネットウイングス 設立準備室 代表 田所憲雄 拝

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