そもそも、どうしてこうなったかというと、お休みの日に、業務用ルーターという、インターネットのパケットに、あっち行け、こっち行け、と命じる役割の箱状の装置を、古い物から、新しい物に取り替えました。しかも、ルーティングテーブル(経路情報)まで異なるものに書き換えました。ルーターを取り替えたのはいいものの、ルーターの中身の設定を間違えたんでしょうね。そして、しばらくしたら、サーバーがなんかエラーを吐いた、ということに、休日出勤の職員さんがちょっと遅れて気づきました。それならばと、もう一度、古いルーターに切り戻そう、とした頃には、顧客用データベースサーバー(お客さんの誰が電話をかけて来たの? ということを問い合わせる顧客台帳)へ異状信号を余計に発信したために、メインのVoLTE(ボルテ)サーバーまでこけかけたので、フロー制御(通信パケットの流量制限)を行ってもダメだったのです。繋がりにくい、あるいは、全く繋がらなかったのは、このためです。そして、根本原因の完全な究明や、完全な復旧作業には、エンジニアみんなが出勤する、月曜日を待たなきゃいけなくなった、それまで、auを使って電話が出来なくなった、ということです。つまり、ザックリ言えば、ルーターを新品に替えたら、設定を間違えていたので、auの電話が出来なくなった、ということです。
au(KDDI)プレスリリース (2022年7月3日 午前11時00分現在の状況)
どうやら、沖縄県(沖縄セルラー電話)をはじめとする西日本エリアから順次復旧しました、とのことです。
どの携帯電話会社でも、LTE回線の中でも、データ用と音声用に優先順位的に区別していますが、LTE回線の中でも、特別に通信帯域を割り当てられたVoIP(ボイプ)電話機能(ここの場合、VoLTE(ボルテ))という、道で例えると「音声専用レーン」は、まだあまり回復していなかったと見ました。また、東日本エリアでの回復は、予定より遅れていたようです。
どうやら、台風4号迫る西日本中心に、アメダス観測地点からのデータ収集のために、そちらを優先したものと思われます。(どうやら、総務省あたりが、そのようにKDDIに指示したとか指示しないだとか、小耳に挟んだんです?)
ともあれ、見通しが立たないよりは、復旧の見通しが立ってまだしも良かったです。
【追記】
復旧した現在、根本原因が、ある程度分かって来ました。全国の、auのVoLTEのセンターの中心は、東京か神奈川の多摩地区にあり、そこの職員さんが、サーバーではなく、ルーターのリプレイス作業を行った結果、設定が間違っており、急遽もとに戻しましたが、auのシステムって、呼(こ:呼び出しや通話のこと)が発生していなくても、センターと通信するために、センターに電話をかけて呼び出すのと同じ状態になりました。そこで、センターに40分間隔で再接続をしようとした端末からの呼び出しによって、まず最初の輻輳(混雑)が起き、それから立て続けに輻輳が広がり、全国規模になったというあらましでした。もともと、ちゃんと設定されたルーターを置いていれば、繋ぎ変えてもこういうことは起きず、ルーターの設定ミスで影響が全国に波及したそうですよ。
また、その後に分かったのですが、どうやら、いらないデータ通信は、管理用データベースへも幾度となく信号が送られており、これは、想定外な事態でして、余計にVoLTE(ボルテ)サーバーに負荷がかかるなどしたため、復旧と原因究明により時間を要したようですね。
ITmedia NEWS 「au通信障害で起きた“負のスパイラル”」
……ちゃんと、ルーターが設定できる人にやってもらってください。全国的な大迷惑です。
ではでは(・∀・)ノ
【追記の追記】
日経クロステックさんの記事の方が、より詳しいです(下記リンク先)
パソコンのお医者さん 他社携帯で良かったです ネットウイングス 代表 田所憲雄 拝
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