現金10万円給付 穴だらけのシステム ICT以前のITリテラシーの問題です(NetwingsJ)

どうも。怒っているんです。電子申請、やってみましたが、実に簡単です。パスワードを2回続けて間違えた場合は、エラーが表示されますので、そこで申請を打ち切れば、申請されなかったことになります。そこで、利用者が紙ベースに切り替えればいいのに(それも変な話ですが)二度三度と繰り返し打ち込んじゃう。その想定が出来なかったのか、ヒューマンエラー防止がシステムに組み込まれていないのが、今回の問題です。

もう一つの問題が、マイナポータルと、自治体住民基本台帳システムとのすり合わせが充分でなかった(急ごしらえ)なために、確認作業は、役所職員さんの目視手作業に頼らざるを得ません。目視確認の上、再度郵便で「確認書」が送られてきて、郵便を2往復しなきゃなんない。自治体職員のみなさんのみならず、郵便局職員さんの手数は計り知れません。郵便局のキャパシティーを超えるんじゃないんだろうか、と思わざるを得ません。ものすごい手間です。人を何だと思っているんだ。

「情報処理システムはシステムインテグレータから値切るもの」「公務員はタダで使ってナンボ」みたいな考え方が、実はこの国の政府の心の奥底にあって、結果、穴だらけのシステムが出来てしまう。これは、一般の企業にも言えて、とにかく「システムはしっかりせえ、安くせえ、早く作れ」というからこうなります。焦ってはいけませんね。情報システムは値切ったらろくなものが出来ません。ICTを推進するどころか、ITリテラシー教育以前の問題です。ICTをよく理解しないまま、掛け声倒れに終わっているとしか思えません。

僕は、たまたま昭和末期に、千葉県立千葉工業高等学校・情報技術科で、パソコン(N5200)一人一台の環境で勉強できたからよかったものの、一般のマイナンバーカード持っておられる方は、ヒューマンエラーが起きて当たり前です。間違うことだってあるんです、人間だから。そこを考えずに、とにかく急いでカネをばらまけ、という発想に至るから、システムは値切られ、案内不十分なものが出来上がり、行政がとても縦割りで、システムの統合が出来ていないからこうなるんです。

なので、いち情報技術者として、ちょっと怒っているんです。腹が立って仕方がないんです。この国の、ICTの無理解に直面し続けてきた僕だから言えるんです。情報弱者のパソコンを直し過ぎて、こちらが「ぶり返す神経症」(神経2級の障害者)になったんです。情報弱者の無理な要求を聞きすぎて(わしのパソコンが直らないと、オンラインバンキングが出来へんから、いま直せ、早く直せとせっつかれた経験が、勤務中で年間50件以上ありました)病気にならざるを得ませんでした。

この国の新しい在り方を考え直さなければなりません。いくら子どもにパソコンを配っても、おとなが無理解ではどうしようもありません。そんな無理解を、地方から変えて行きたくて、ネットウイングスを立ち上げようとしたんです。聞く耳持たれませんでしたけどね。相手がチンプンカンプンで。

【追記】住基ネット訴訟、みたいなものが起き、違憲か合憲かが争われた裁判の結果、政府の勝利にはなったのですが、何人たりとも、みだりに個人情報を持ち出してはならない、というかせがはめられたために、相互の接続系をつないでもいけないし、ということが起きているようです。そういえば昔、国民皆番号制、納税者番号制などを作ろうとした時も、反発が起きましたね。

パソコンのお医者さん ネットウイングス 代表 田所憲雄 拝

このページに掲載された記事の名称や内容は、各社の商標または登録商標です。また、ページ内でご紹介しているソフトウェア、バージョン、URL等は、各ページの発行時点のものであり、その後、変更されている場合があります。なお、画像や文章の著作権は、ベルヌ条約・万国著作権条約・著作権法で定めのある通り、原著作者に帰属します。

ネットウイングス Netwings.JP

ネットウイングスです。 サイト開設18周年。パソコンをはじめとするIT技術を深く、わかりやすく学ぶための総合情報メディア。ITに詳しくない方は必見です。ネットウイングスでは、あなたのお悩みを解決します。(兵庫県尼崎市)